
Peter Paul Rubens · CC0
二つの頭部の習作
作品情報
ストーリー
1609年、ルーベンスはイタリアから戻って間もないアントウェルペンにいた。その年の四月、スペインとネーデルラント諸州のあいだで12年の休戦が結ばれ、戦乱で荒れた教会がいっせいに祭壇画を注文しはじめる。同じ年の秋、彼は大公アルブレヒトとイサベラの宮廷画家に任じられた。
注文の量に対して、人の顔をそのつどモデルから描き起こしていては間に合わない。そこで彼は頭部だけを板に描きため、必要に応じて大きな画面に配していった。この板もその一枚である。
手前の老人の顔は、のちに聖人として、大祭司として、川の神として、さらには哲学者プラトンとして、別々の作品に登場している。奥のもう一つの頭部は、マンテーニャの作品にある頭部から取られたものだ。




