
Geertgen tot Sint Jans · PD
東方三博士の礼拝
作品情報
ストーリー
その名前がすでに物語っている。ヘールトヘン・トット・シント・ヤンス、つまり「聖ヨハネ騎士団のヘールトヘン」。彼はハールレムにあるこの騎士団の館で、平信徒の修道士として暮らした。若くして世を去り、三十歳にもならぬ1490年ごろに亡くなっている。全作品を合わせても、残るのは十数点の板絵にすぎない。その多くは一世紀後、宗教戦争のさなかに起きた1573年のハールレム包囲戦で失われた。1480年ごろに描かれたこの「東方三博士の礼拝」は、彼が同じ主題で手がけた三つの版のひとつで、いずれもヒューホ・ファン・デル・フースの構図に基づいている。老王メルヒオールが幼子の前にひざまずき、金貨を捧げている。まだカトリックの町だった時代の敬虔な一枚であり、円熟する時間すらほとんど与えられなかった手の仕事である。



