
El Greco and workshop · PD
ゲツセマネの祈り
作品情報
ストーリー
16世紀の終わりごろ、エル・グレコはカトリック・スペインの精神的な中心地トレドで制作していた。対抗宗教改革の時代、絵には信仰を強く実感させる力が求められていた。ゲッセマネの園のこの夜も、そうした一枚である。キリストはひざまずいて祈り、天使が、これから訪れる受難の杯を差し出す。右手の闇のなかでは、ユダがすでに兵士たちを導いている。色は冷たく緑がかり、体は細く引き伸ばされてほとんど重さを感じさせず、月と、天使をめぐる非現実的な光に照らされている。このロンドンの作品は、今日ではエル・グレコの工房による再制作と見なされることが多い。より完全な原型の構図は、アメリカ・オハイオ州のトレドにある。




