
Paul Cézanne · PD
カード遊びをする人々
作品情報
ストーリー
1890年代のセザンヌは、パリの画壇から離れ、生まれ育ったエクス=アン=プロヴァンスでほとんど独りで描いていた。《カード遊びをする人々》もそこで生まれた連作で、モデルになったのは一家の地所ジャ・ド・ブッファンで働く農夫たちである。何時間もじっと同じ姿勢でいることに報酬が払われた。カード遊びは昔からの画題で、エクスのグラネ美術館には17世紀のル・ナン兄弟による《カード遊びをする人々》が掛かっている。居酒屋の賑わいを描いたその絵を、セザンヌはよく知っていた。彼の画面には賭け金も、いかさま師も、のぞき込む見物人もいない。作業着の男が二人、手札に身をかがめているだけである。オルセーのこの一枚は5点のうちで最も小さく、ふつうは最後に描かれたものとされる。1911年、銀行家イサク・ド・カモンドの遺贈でフランスの国有となった。画家の死から五年後のことである。





