
Bronzino · PD
キリストの十字架降下
作品情報
ストーリー
フィレンツェのヴェッキオ宮殿の中に、コジモ1世・デ・メディチの妃エレオノーラ・ディ・トレドのための小さな礼拝堂があります。壁から天井まで、すべてブロンズィーノが描きました。祭壇の《十字架降下》は1553年の作ですが、実は二枚目です。最初の一枚は1545年に外交上の贈り物として国外へ送られ、その穴を埋めるためにブロンズィーノ自身がもう一度描いたのがこの絵です。はじめ祭壇の両脇には、フィレンツェの守護聖人である洗礼者ヨハネと、コジモの名の由来となった聖コスマスの縦長の板絵が立っていました。二人の聖人はそのまま倉庫にしまわれ、戻ることはありませんでした。エレオノーラが両脇を「受胎告知」にしたいと望んだためです。洗礼者ヨハネの板絵は1951年に再び見つかり、今はロサンゼルスのゲティ美術館にあります。いま祭壇を挟む天使と聖母が完成したのは、1562年にエレオノーラが亡くなったあとのことでした。




