
Hans Holbein the Younger · PD
デュースブルクの商人ディルク・ティビス
作品情報
ストーリー
左の紙片で語っているのは、描かれた本人です。低地ドイツ語で書かれ、冒頭には十字とイエスの名があります。内容はおおよそこうです。「33歳のとき、わたしディルク・ティビスはロンドンでこのような姿であった。1533年3月半ば、自らの手でこれを記す。デュースブルクのディルク・ティビス」。ホルバインはその春、ロンドンで彼を描きました。ハンザ同盟のドイツ商人たちがテムズ河畔の商館で商いをしていた町で、帰還した画家はそこで多くの顧客を得ていたのです。ティビスは手紙を開くところです。宛名も読めます。「デュースブルクのディルク・ティビス殿、現在ドルドレヒト滞在中、あるいはいずこにおられようとも、わが親愛なる兄弟へ」。手前の机にはもう一通の手紙があり、印章には彼の商標と並んでDTの頭文字が刻まれています。




