
Eugène Delacroix · PD
聖母の教育
作品情報
ストーリー
1842年の6月、ドラクロワは作家ジョルジュ・サンドに何度も招かれて、フランス中部ノアンにある彼女の館で2週間ほどを過ごしました。散歩の帰りに庭園を通りかかると、サンドの小作人の妻が木の幹に腰かけ、幼い娘に読み方を教えていました。ドラクロワはこの光景を、聖アンナが幼い聖母マリアに読み書きを教える場面に仕立てます。その夏に描かれた大きな作品はサンドの手元に残り、現在はパリのドラクロワ美術館にあります。国立西洋美術館のこの一枚は、それから10年後の1852年に同じ主題をずっと小さな画面に描き直したものです。背景の庭園はサンドが自ら手入れしていたノアンの庭で、植物に詳しかった彼女に、ドラクロワは1844年の手紙で、自分は庭や花が大好きで、だからこそあなたをこれほど愛しているのだろう、と書き送っています。




