
Peter Paul Rubens · PD
アンリ4世のパリ入城
作品情報
ストーリー
この小さな板絵は、完成することのなかった大きな計画の名残です。フランス王アンリ4世の未亡人マリー・ド・メディシスは、パリのリュクサンブール宮殿に二つのギャラリーを設け、一つには自らの生涯を、もう一つには夫の戦勝を描かせようとしました。ルーベンスは1628年ごろ、その二つ目のために、オーク材の板に油彩でこうした下絵を描いています。場面は1594年3月。前年にプロテスタントからカトリックに改宗したアンリが、ようやくパリに入城した出来事です。左側で甲冑姿の王が、ひざまずく女性から都市の鍵を受け取っています。この女性はパリの擬人像です。ところが1630年11月、マリーはリシュリュー枢機卿との権力争いに敗れ、まもなくフランスを離れました。アンリ4世の連作は中断され、描きかけの大画面二点が現在フィレンツェのウフィツィ美術館にあります。




