
Peter Paul Rubens · PD
パエトーンの墜落(トーレ・デ・ラ・パラーダのための習作)
作品情報
ストーリー
オウィディウスの『変身物語』によれば、太陽神の息子パエトーンは父にせがんで一日だけ太陽の馬車を任されますが、馬を御しきれず、ユピテルの雷に打たれて落ちていきます。ルーベンスはこの場面を、後ろ脚で立ち上がる白い馬たちと大きな車輪、その下へ転落する若者だけに絞り込みました。一辺28センチほどの小さな板に描かれた油彩スケッチで、1636年から翌年にかけて、スペイン王フェリペ四世がマドリード近郊の狩猟館トーレ・デ・ラ・パラーダを飾るために注文した連作の下絵です。これをもとに、アントウェルペンの画家ヤン・カレル・ファン・エイクが高さ197センチの大作を仕上げ、その絵はいまプラド美術館が所蔵しています。ルーベンスは30年以上前のイタリア時代にも、同じ主題を描いていました。このスケッチは1919年、スペインの収集家バレンシア・デ・ドン・フアン伯爵夫人の遺贈によってブリュッセルに入りました。




