ガドゥルカ奏者

ガドゥルカ奏者


作品情報

アーティスト
イヴァン・ミレフ
制作年
1926

ストーリー

この絵の楽器はガドゥルカという。膝の上に立てて構え、弓で弾く、小さな洋梨形の擦弦楽器だ。旋律を奏でる弦の下にはもう一列の弦が張られ、こちらは触れずとも共鳴して鳴る。何世紀ものあいだ、ガドゥルカはブルガリア各地の村の踊りに拍子を与えてきた。ミレフがこれを描いたのは1920年代の半ばで、戦争と敗北に疲れ切った一世代のブルガリアの画家たちが、西欧の都を離れ、自分たちの土地に、民族衣装や刺繍や歌の中に国民的な芸術を探し求めていた頃だった。この奏者もその探求に連なっている。ミレフは古い正教のイコンから学んだ、平坦で文様に満ち、金を帯びた描き方をこの音楽家に与えた。こうして一人の素朴な村の楽師が、画家なら本来は聖者にしか許さぬ厳かさをもって留められている。

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