
Peter Paul Rubens · PD
聖人たちに囲まれた聖家族
作品情報
ストーリー
この板絵は、大きな祭壇画を小さく描き直したものである。原作は1628年、イサベル・クララ・エウヘニアがアントウェルペンのアウグスティノ会聖堂のためにルーベンスへ注文した。聖母を囲む聖人たちの顔ぶれには理由がある。いずれもその聖堂に礼拝所を持つ信心会の守護聖人だった。聖ゲオルギウスは竜を踏み、セバスティアヌスは殉教の矢と弓を持ち、アウグスティヌスは司教の冠と杖を帯びて燃える心臓を手にし、洗礼者ヨハネは階段で身を乗り出す。台座の上に立つ聖母は、背後にヨセフを従え、ひざまずく女性に幼子を差し出す。館はその女性を聖クララとみている。彼女とアウグスティヌスは、絵の前に立つ者のほうへ視線を向けている。プラドの記述には疑問符も付くが、この板絵は、1640年のルーベンス没後の遺品売立てで宮廷の買い付けを担当した外交官フランシスコ・デ・ロハスを通じてスペインに渡り、遺族から彼へ贈られたものだという。




