パルナッソス

パルナッソス


作品情報

アーティスト
ラファエロ
制作年
1510
技法
フレスコ画
種類
絵画

ストーリー

この壁には障害がありました。中央に窓が食い込んでいるのです。1509年から1511年ごろここに描いたラファエロは、その窓を山の一部にしてしまいました。ユリウス2世の宮廷の人文主義者たちは、外に広がるヴァティカンの丘がかつてアポロンの聖地だったと考えており、この窓はまさにその丘の方角を向いています。そこでアポロンは、開口部の真上、パルナッソス山の頂に月桂樹に囲まれて座り、九人のムーサたちを従えています。左右の斜面には、古代の詩人とラファエロと同時代の詩人たちが並びます。

アポロンが手にしているのは古代の竪琴ではありません。ルネサンスの弦楽器リラ・ダ・ブラッチョに弓を当てているのです。当時の詩人が実際に弾いていてもおかしくない楽器でした。左には濃い青の衣をまとった盲目のホメロスが顔を上げて立ち、そのそばにウェルギリウスがいます。ホメロスの頭部は、1506年にローマで掘り出され、ユリウス2世がベルヴェデーレの彫像の中庭に据えた古代の大理石群像《ラオコーン》から取られたと一般に考えられています。神官の苦悶が、目の見えない人の表情に変えられているのです。左下には詩人たちのなかでただ一人の女性が座り、手にした巻物に名前が記されています。そこには「サッフォー」とあります。

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