イチゴジャムの壺

イチゴジャムの壺


作品情報

アーティスト
フアン・グリス
制作年
1917
技法
油彩

ストーリー

ここでの主題はいちごジャムの壺で、1917年にはそれは小さなことではなかった。パリは戦争の四年目にあり、食料は配給、砂糖は手に入りにくく、だから保存した果実がなみなみと入った壺が机にあることは、描くに値するささやかな慰めだった。グリスはそれを、どんなギターや瓶とも変わらぬ真剣さで扱い、壺も机もまわりの品も、平らにぴたりと合う色面へと分解する。彼は部屋のありふれた道具立てを心から好んだ。カップ、新聞、コーヒー挽き、瓶。大げさな主題ではなく、実際に目の前にあるものを。ジャムがこの絵を家庭的で手近なものにとどめている。丸い壺とその蓋は幾何学のなかに今も読み取れる。机に置かれ、丁寧に分解された、ありふれた一つの品である。

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