
山賊に襲われる旅人たち
作品情報
ストーリー
山の奥で、騎馬の人々や馬車、武装した護衛からなる一行が、山賊の一団に襲われています。銃声が響き、人が倒れ、切り立ったぎざぎざの岩のあいだで馬と人が入り乱れています。ベルヘムがこの絵を描いたのは1670年ごろで、手本にしたのはピーテル・ファン・ラールの作品でした。ファン・ラールはハールレム出身の画家で、ローマに10年以上暮らし、そこでバンボッチョというあだ名で呼ばれた人物です。旅人が襲われる場面は、ファン・ラールとその追随者たちが繰り返し描いた主題で、その背後には現実の危険がありました。17世紀のイタリアでは、とくに教皇領の丘陵地帯で山賊が街道を荒らし、旅をする人は武装した護衛をつけるのが常でした。ベルヘムがこの手本を取り上げたとき、ファン・ラールが亡くなってからすでに30年近くがたっていました。絵は1741年にはハーグのヘラルト・ビッケル・ファン・スウィーテンの所有で、のちにライデン近郊ワルモントの男爵夫人の手に渡り、1816年にオランダ王室コレクションのために購入されました。




