
Hans Memling · PD
アドリアーン・レインスの三連祭壇画
作品情報
ストーリー
この小さな三連祭壇画は、五百年あまりのあいだ、ほとんど同じ場所を離れていない。ハンス・メムリンクが1480年、ブルッヘの聖ヨハネ施療院の修道士アドリアーン・レインスのために描いたもので、今も何百年と病人や貧者を世話してきたその同じ建物の中にある。左翼にはレインスがひざまずき、同名の守護聖人アドリアヌスが彼を導く。聖人が手にする金床と剣は、その殉教の道具である。中央には十字架から降ろされた死せるキリストが描かれ、母マリアとヨハネが嘆いている。右翼には塔を伴う聖バルバラが立つ。施療院がとりわけ篤く敬った聖女である。全体は折りたためるほど小さく、公の祭壇のためではなく、一人の男の私的な祈りのために作られた。




