
Jean-Auguste-Dominique Ingres · PD
ディオメデスに傷つけられオリュンポスに帰るヴィーナス
作品情報
ストーリー
くるみ材の板に描かれた、縦27センチ、横33センチの小さな画面である。題材は『イリアス』第五歌。アフロディテはトロイアの戦場に降り、傷を負った息子アイネイアスを抱き上げようとしたところを、ディオメデスの槍に手を傷つけられる。ホメロスは、その傷から流れるのは神々の体液イコルだと記している。虹の女神イリスが手綱を取り、車はオリュンポスへ向かう。アイネイアスは地面に横たわり、岩の上のディオメデスは平然と腰を下ろしたままだ。アングルがこれを描いたのは、まだイタリアを見ていないパリ時代で、古代の形はギリシアの壺絵と、ホメロスに添えられたジョン・フラックスマンの輪郭線だけの版画から学んでいた。制作年は1800年ごろとも1805年とも記され、目録によって今も揺れている。




