
Titian · PD
オルガン奏者のいるヴィーナス
作品情報
ストーリー
1550年から翌年にかけて、ティツィアーノはアウクスブルクにあるカール5世の宮廷に二度目の滞在をしました。ベルリン絵画館は、この作品をその帰国後のものと位置づけています。横たわるヴィーナスと楽師という同じ構図を、彼は工房とともに何度も描き、それぞれ別の注文主に届けました。この一枚のヴィーナスは暗い赤のビロードの上に身を横たえ、透ける薄布をまとい、真珠の耳飾りと金の鎖、腕輪を着けています。頬にはクピドが身を寄せ、その手は彼女の胸に置かれていますが、ヴィーナスの視線は彼から外れて下へと流れていきます。オルガン奏者は暗赤色のビロードの胴衣姿でこちらに背を向け、腰掛けの上で大きく振り返っているため、手も鍵盤も見えません。彼の腿には、ヴィーナスの素足の右足が触れています。左上には銀色のオルガンのパイプが並び、奥の丘では白い馬が小さな荷車を引いています。





