
Paul Signac · PD
コンスタンティノープルの金角湾の眺め
作品情報
ストーリー
1907年の春、シニャックは画家仲間のアンリ・ペルソンとコンスタンティノープルに渡り、六週間ほど滞在した。旅のあいだに描きためたのは水彩と素描で、油彩に起こされたものは多くない。この金角湾の眺めはその一枚である。対岸の丘に大きく構えているのは、16世紀に建築家ミマール・スィナンが手がけたスレイマニエ・モスク。手前の水面には係留された帆船が並び、色とりどりの手漕ぎ舟がそのあいだを動いている。当時ここはまだオスマン帝国の首都で、アブデュルハミト2世の治世の末期にあたる。街の名がイスタンブールに正式に改められるのは、この絵の20年あまり後のことだった。




