
Paul Signac · PD
霧の中の帆。ジュデッカ運河
作品情報
ストーリー
シニャックは1898年、ターナーの水彩をまとめて見るためにロンドンへ出かけている。ヴェネツィアへ初めて渡ったのはその六年後、1904年の春だった。現地では水彩で覚え書きを取り、油彩はサン=トロペの仕事場に戻ってから組み立てる。それが彼のやり方で、この画面もそうして生まれた一点にあたる。ジュデッカ運河にかかった靄のなかに帆が浮かんでいる。木枠の裏には「緑の靄」と「ヴェネツィア04」の書き込みが残っていて、街の名より先に靄のほうが題になっていた。同じ年にパリのドリュエ画廊へ出したときは「ヴェネツィア、ジュデッカ運河」と名を変えている。




