
歴史の寓意
作品情報
ストーリー
ほつれた髪に、肩からずり落ちた肌着。このムーサのモデルは街にいそうな生身の女性で、暗い背景の中、カラヴァッジョの絵のように横から強い光を受けています。スペイン出身の若い画家ジュゼペ・デ・リベーラは、1610年代のローマでこの明暗の描き方を身につけました。一方、持ち物はチェーザレ・リーパの図像の手引き書『イコノロギア』に従っています。1603年にローマで出た版は、歴史のムーサであるクリオを、月桂冠とラッパ、そして古代ギリシャの歴史家トゥキディデスの本とともに描くよう定めていました。女性の左手の下にある本の背には「THUCYDIDES」の文字が読め、画面下の石段にはリベーラの小さなモノグラムが記されています。




