神殿から商人を追い払うキリスト

神殿から商人を追い払うキリスト


作品情報

制作年
1620
技法
油彩・カンヴァス
種類
絵画
寸法
195 × 260 cm

ストーリー

カラヴァッジョ自身は神殿から商人を追い払うキリストを一度も描いていない。それなのに、この絵にはカラヴァッジョがあふれている。右端で口を開けて逃げる少年は、ローマのフランス人教会サン・ルイジ・デイ・フランチェージにある《聖マタイの殉教》の叫ぶ子どもから取られ、左で仰向けに倒れた男は、サンタ・マリア・デル・ポポロ聖堂の《聖パウロの回心》で落馬したサウロを思わせる。ヴァランタンがこの絵を描いたのは1618年から1622年ごろ、ローマに来て間もない時期で、幅2メートル半を超えるこの画面は、当時の彼の仕事のなかでも特に野心的なものだ。

カラヴァッジョに続く画家たちは、すでにこの主題に挑んでいた。1610年ごろにはチェッコ・デル・カラヴァッジョが、その数年後にはバルトロメオ・マンフレーディが描いている。ヴァランタンは場面を手前いっぱいに押し込めた。キリストは大きな三角形の影の中に立ち、その顔に怒りや暴力の色はない。商人たちは彼の前で崩れるように倒れ、一人は腕を振り上げて打撃に身構えている。ヴァランタンは後年この主題に戻っており、1627年か1628年とされるその二作目はサンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館にある。

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