
火薬に火を
作品情報
ストーリー
フラゴナールはこの楕円形の絵を《脱がされたシュミーズ》の対作品として描きました。並べて掛けるための、小さな寝室の場面の二枚組です。積み上げた枕に両腕を投げ出して、若い女性が眠っています。左では二人のキューピッドが脚にかかったシーツを持ち上げ、右下の三人目が小さな松明を彼女のほうへ掲げています。フランス語の題は「火薬に火をつける」という慣用句で、騒ぎの火種を指す言い回しですが、絵はそれを文字どおりに描いています。制作時期についてルーヴルが言えるのは、1778年以前ということだけです。二枚は早くに別れました。《シュミーズ》は1869年にラ・カーズの遺贈で美術館に入りました。こちらはパリの競売を何度も渡り歩き、最後は1912年、服飾デザイナーのジャック・ドゥーセのコレクションとして売られ、カルロス・デ・ベイステギの手に渡りました。ベイステギは1942年に使用権を自分に残したまま寄贈し、作品が実際に届いたのは1953年です。今では二枚は同じ美術館の正反対の端にあり、《シュミーズ》はシュリー翼、この楕円画はドゥノン翼のベイステギ寄贈品の展示室に掛かっています。




