
Diego Velázquez · PD
フランシスコ・パチェーコ
作品情報
ストーリー
16世紀後半から17世紀初めのセビーリャには、堅い輪郭と際立った目鼻立ちを好む肖像画の系譜があった。フランドル絵画から受け継いだ様式で、ペドロ・デ・カンパーニャやパチェーコといった画家たちがそれを守っていた。1620年ごろの若いベラスケスは、その伝統をよく見たうえでこの縦41センチ、横36センチの小品を描いている。襞襟だけは柔らかく流れるような筆で置かれ、視線は自然に顔へ導かれる。顔そのものは、光と影の使い分けだけで立体をつくっている。背景には何も描かれず、人物の職業を示す持ち物もない。




