
Johannes Vermeer · PD
赤い帽子の娘
作品情報
ストーリー
17世紀オランダの画家ヨハネス・フェルメールは、生涯に40点に満たない絵しか残さなかった。この小さな一枚は、その中でも珍しく板に描かれている。彼はふつう布地に描いたからである。特定の誰かの肖像ではなく、当時「トロニー」と呼ばれた、装いや表情の習作にあたる。少女がふり向きざまに、大きな赤い帽子の下からこちらを見ている。帽子の縁はやわらかくにじみ、光の点が羽毛の上できらめく。手前に大きく置かれた椅子には、ライオンの頭を彫った飾りがのぞいている。フェルメールはレンズを通した像を参考にしたのではないかとも言われ、このぼやけた輝きの粒がその推測を後押ししている。帽子の赤は、小さな画面の中でひときわ強く燃えている。




