
Johannes Vermeer · PD
絵画芸術
作品情報
ストーリー
フェルメールが1666年ごろに描いた、彼の作品のなかでもとりわけ大きな一枚である。背を向けた画家が、月桂冠をかぶりトランペットと本を持つ若い女を描いている。彼女は歴史の女神クリオの装いで、名声と歴史をあらわす。画家が着ているのは切れ込みの入った古い時代の服で、当時の人が見ても時代遅れの格好だった。フェルメール自身はこの絵を手放さず、生涯手もとに置いていた。彼の死後、借金に苦しんだ妻がこれを母親に譲ったほど、家族にとって大切な一枚だったらしい。時代がくだって1940年、この絵はヒトラーが自らのコレクションのために買い取った。戦後、連合軍がミュンヘン近郊で回収し、いまはウィーンの美術史美術館にある。手前の垂れ幕は、まるで今しがた誰かが脇へ引いて、この仕事場をのぞかせてくれたかのように掛かっている。




