
Fra Angelico · PD
ざくろの聖母
作品情報
ストーリー
1426年ごろのフィレンツェでは、板に金箔を貼り、その上にテンペラで描くやり方がまだ生きていた。この板もそうで、聖母の背後だけでなく、人物が座る草地の下にも金が敷かれている。見えない場所にまで金を使えるというのは、それだけの費用を出せる注文主がいたということになる。聖母が手にしているのはザクロで、幼子が指で触れている。閉じたままのザクロは聖母の純潔を、割れて赤い粒がのぞくザクロは受難を指した。この図像は15世紀のフィレンツェで広まり、のちにボッティチェッリやレオナルドも取り上げている。板は早い時期にイタリアを離れ、1817年からアルバ公爵家にあった。プラド美術館が買い取ったのは2016年である。




