
Paul Signac · PD
エダムの風車
作品情報
ストーリー
エダムといえば、チーズの名で知られるオランダの町である。1896年、シニャックはオランダを旅し、この町で数多くの水彩を描いた。油彩のこの作品は、そのあと南仏サン=トロペのアトリエで仕上げられたものだ。当時のエダムは、北海の浅い入り江ゾイデル海に面していた。この海が大堤防で閉ざされ、淡水のアイセル湖に変わるのは1932年のことである。紫の羽根、緑で縁どられた回廊、霞のなかに淡く光る黄色い太陽。右手には鉄製の跳ね橋が見え、古い風車と近代の技術が並んでいる。所蔵するポツダムのバルベリーニ美術館は、新しい技術の象徴を風景に取りこむことが新印象派の画家たちに多かったと指摘している。左下には「P. Signac 96」の署名と年記がある。




