
Nicolas Poussin · PD
水から救われたモーセ
作品情報
ストーリー
この構図は、のちにほかの画家の手本にもなりました。リヨンで活動した画家トマ・ブランシェは、1655年頃にこの絵をもとに同じ主題を描き、その作品も今はルーヴル美術館が所蔵しています。1692年には版画にもなっています。
プッサンがローマでこれを描いたのは1638年です。ナイル川のほとりで、ファラオの王女と侍女たちが、水から救い上げられたばかりの赤ん坊モーセを見守っています。赤ん坊を抱えているのは、ひざまずく女性と上半身裸の男性です。左手前で背を向けて横たわる老人はナイル川を擬人化した河神で、右奥にはピラミッドが見えます。プッサン自身は一度もエジプトを訪れていません。
この絵の持ち主は、ヴェルサイユの庭園を設計したアンドレ・ル・ノートルでした。1693年、彼は手元のプッサン作品三点をルイ14世に贈り、この絵もその一つでした。




