
Jean-François Millet · PD
ノルマンディー、ヴォヴィルの修道院
作品情報
ストーリー
1250年、ルーアン大司教ウード・リゴーは管区内の修道院を巡察していました。ノルマンディー北西の端、入り江を見下ろすヴォーヴィルの荒れ野で彼が見つけたのは、四人の修道士が暮らす小修道院で、大司教は戒律を守っていないと彼らを叱責しています。この修道院は12世紀に土地の騎士リシャール・ド・ヴォーヴィルが創建し、セリジー修道院のベネディクト会士が住み着いたものでした。19世紀には修道士の姿はとうに消えていました。1819年にノルマンディーの古物研究家シャルル・ド・ジェルヴィルが訪れたとき、残っていたのは空っぽの中庭を囲む壁と、納屋として使われている礼拝堂だけだったといいます。ミレーがボストンのコレクターのために描いたのはこの場所です。注文は1872年、絵が届いたのは1874年でした。石ころだらけの道が壁のほうへ上っていき、その奥に小さな鐘楼壁をのせた灰色の礼拝堂が立ち、さらに向こうには白く霞んだ空の下に海が広がっています。その鐘楼の鐘は、第二次世界大戦中に修道院を占拠したドイツ兵が取り外し、今も見つかっていません。




