
Ilya Repin · PD
サドコ
作品情報
ストーリー
ロシアの英雄叙事詩に登場する、ノヴゴロドの商人サドコ。海の底、竜宮のような海の王の宮殿に迷い込んだ彼が、花嫁を選ぶ場面です。目の前を、世界じゅうの国々の着飾った美女たちが次々と練り歩きます。けれどもサドコは彼女たちに目もくれず、いちばん後ろに控えめに立つ、素朴なロシアの娘チェルナヴァを指さそうとしています。レーピンがこれを描いたのは1876年、フランスに留学していた時期のことでした。西欧の華やかな美術に囲まれながら、故郷の飾らない美を選ぶ商人の姿には、画家自身の望郷の思いも重なって見えます。この一枚によって、レーピンはアカデミーの称号を得ました。水を通した淡い光の中に、海草や貝、泳ぐ魚までが夢のように揺らいでいます。




