
Rembrandt · PD
左から光を受けた自画像
作品情報
ストーリー
2026年9月、この小さな自画像は80年ぶりにドイツ中部の町ゴータへ戻ってきた。ミュンヘンからの貸し出しで、展示は12月まで続く。ゴータを離れたのは1946年の1月か2月のことだ。当時ゴータはソ連占領地区にあり、ザクセン=コーブルク=ゴータ公爵家は、フリーデンシュタイン城の美術品がソ連の戦利品回収部隊に接収されることを恐れていた。そこで美術館の元館長が、現館長や財団の同意を得ないまま、この板絵を南へおよそ100キロ離れたアメリカ占領地区のコーブルクへひそかに運び出した。一時的な措置という説明だったが、絵は戻らなかった。1950年代に公爵家はバイエルン州立絵画コレクションに売却している。ゴータ側は今も不法に持ち出された作品の一つと見なしているが、ドイツの法律では返還を求める30年の期限が1976年に切れた。そのころ二つの町は東西ドイツの国境で隔てられていた。画面は手のひらほどの大きさで、若いレンブラントは口を半ば開き、目元を影に沈めている。





