
Jean-François Millet · PD
日陰に座る羊飼いの娘
作品情報
ストーリー
1915年2月、ボストン美術館は絵画のための新しい翼棟を開きました。その費用をすべて負担したのは、ひとりの寄贈者マリア・アントワネット・エヴァンズです。夫のロバート・ドーソン・エヴァンズはゴム産業で財を成し、1909年に亡くなっていました。夫妻は二人で絵を集めていたのです。このミレーは遅くとも1908年には夫妻のもので、その年に夫がボストンの展覧会に貸し出しています。それ以前には、ロンドンの収集家、パリの画商、ニューヨークの競売を経てきました。1917年に亡くなったエヴァンズ夫人は、この絵を美術館に遺贈しました。ミレーがこれを描いたのは1872年、晩年のことです。赤い帽子の少女が木の根もとの地面に座り、膝に紡錘と羊毛をのせて、手を止めています。葉のあいだからこぼれた日の光がまだらに、少女の顔や前掛け、まわりの地面に落ち、左手では木々が開けて、明るくかすんだ野原がのぞいています。




