
聖母戴冠
作品情報
ストーリー
この祭壇画の注文は1581年、完成は1593年で、アローリは仕上げるまでに12年をかけました。注文主アントニオ・ラミレス・デ・モンタルヴォは、フィレンツェに根を下ろしたスペイン系の一族の出で、かつてコジモ1世・デ・メディチの筆頭侍従を務めた人物です。絵は、モンタルヴォ家が保護権を持つサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ聖堂の主祭壇のために描かれました。完成の年は、画面下の花瓶の胴に画家の名とともに記されています。上方では父なる神と聖霊が見守るなか、キリストが冠を掲げ、聖母は身をかがめてその手に口づけしています。花をまく大勢の天使は、「天使たちの聖マリア」という聖堂の名にちなんだものです。花瓶に巻きついたリボンには、ラテン語の雅歌の一節が記されています。レバノンから来なさい、冠を受けるだろうと、花婿が花嫁に呼びかける言葉です。




