泉のニンフ

泉のニンフ


作品情報

制作年
1534
技法
油彩・板
寸法
75 × 120 cm

ストーリー

この板絵では、ニンフが画面の横幅いっぱいに身を横たえています。頭を左に向け、深紅のビロードの上で片腕を頭の後ろに回しています。左上の岩に描かれた白っぽい札には、ラテン語で「われは聖なる泉のニンフ、眠りを妨げるな、いま憩うところ」と記されています。15世紀に古代ローマの碑文として出回った詩の一節です。

けれども、重たげなまぶたのあいだには黒い瞳がのぞいていて、眠っているのか、こちらをうかがっているのか、はっきりしません。体を覆う透けたヴェールは、額やおなか、太ももを横切る細い明るい線で、ようやくそれとわかります。左では黄土色の岩の裂け目から水が弧を描いて噴き出し、池の向こうの林のはずれには四頭の鹿がいます。右の灰色の幹には弓と赤い矢筒が掛かり、足もとの草地では二羽のヤマウズラが餌をついばんでいます。ヤマウズラは、愛の女神ヴィーナスにゆかりの鳥とされてきました。

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