
Didier Descouens · PD
エウロペの掠奪
作品情報
ストーリー
1720年代の初め、1696年生まれのティエポロはまだ若く、自らの様式を探していた。彼はこの頃、ヴェネツィア絵画の重い陰影と激しい明暗の対比を離れ、より軽やかな光へと画面を明るくしていく。きっかけは、パリとロンドンから戻ったばかりのセバスティアーノ・リッチの影響だった。この絵は、オウィディウス『変身物語』に基づく四点の連作の一つで、おそらくベッルーノの邸館のために描かれた。白い牡牛に姿を変えたユピテルが、フェニキアの王女エウロペを海の上へさらっていく場面である。そのエウロペの顔立ちには、画家の妻チェチーリア・グアルディの面影が与えられている。リッチの影響があまりに強く、この作品はアカデミア美術館に入ったのち、一時はリッチ自身の手になるものとされていた。




