
Johannes Vermeer · PD
天秤を持つ女
作品情報
ストーリー
1660年代半ばのデルフトで、フェルメールはひとりの女を静かな室内に置いた。窓から差す光の中、女は右手に小さな天秤を持ち、その皿が水平に静止するのを見つめている。かつては金や真珠を量る姿と見られたが、近年の調査で皿は空だとわかった。前のテーブルには真珠や金の鎖が広がる。背後の壁には最後の審判を描いた絵が掛かり、魂が天秤にかけられる主題と静かに響き合う。青い上着はふくらみ、身ごもっているようにも見える。振り子のように張りつめた一瞬の均衡を、フェルメールは音のない光の中にとどめている。




