
幼い洗礼者聖ヨハネを伴う聖母子
作品情報
ストーリー
列伝の著者ジョルジョ・ヴァザーリは、この絵をアンドレア・デル・サルトがそれまでに描いたなかで最も美しい作品と評しました。美術館はこれを、ヴァザーリが伝えるジョヴァンニ・ガッディのための聖母子と同定し、1517年から1518年頃の制作としています。ガッディはフィレンツェ出身の収集家で、のちにローマの教皇庁財務院に仕えた人物です。幼子イエスのポーズは、ミケランジェロによる「カッシナの戦い」の下絵で水浴びをする兵士の一人から取られています。当時の画家たちが熱心に学んだ素描です。木の十字架を背にした幼い洗礼者ヨハネは、フィレンツェのサンティッシマ・アンヌンツィアータ聖堂の小回廊で暖炉の上に描かれたプットを踏まえています。それでも19世紀の目利きたちは、この板絵を工房作や模写とみなしました。画家自身の手に戻されたのは1928年のことです。画面上部の中央には、二つのAを組み合わせた彼のモノグラムが見つかります。




