
Anthony van Dyck · PD
エルベ卿ジャック・ル・ロワの肖像
作品情報
ストーリー
1631年のアントウェルペンで、この人物は新しい肩書を手にしたばかりだった。ジャック・ル・ロワは前年にエルベの所領と称号を買っている。スペイン領ネーデルラントの政府に仕える高官で、軍事の実務にも関わり、ブラバントの商業会議所では参事を務め、1632年からはその長の座に就いた。ヴァン・ダイクは身分を示す装置をひと通り与えている。毛皮で裏打ちした黒い上衣、糊のきいた車輪状の襞襟、背後の赤い帳。
名前が伝わっているのは、この絵をもとにアドリアーン・ロメリンが彫った版画が1654年にアントウェルペンで出版され、人物名と年記を記しているからだ。ヴァン・ダイクは息子のフィリップとその婚約者マリー・デ・ラートも全身像で描いており、その二点はロンドンのウォレス・コレクションにある。




