
Anthony van Dyck · PD
聖ヒエロニムス
作品情報
ストーリー
2009年の暮れ、ボイマンス美術館は二点の絵を並べて展示した。どちらも荒野のヒエロニムスと獅子、羽ペンを差し出す天使を描き、どちらも1618年から1620年ごろのアントウェルペンで生まれている。一点はロッテルダム、もう一点はストックホルム国立美術館の所蔵である。展示の前に両方を修復し、調査した。顔料は完全に一致した。ロッテルダムの画布のX線写真には、聖人の赤い外衣がもとはもっと長かったこと、天使の位置が動かされたことが写っていた。この描き直しの痕跡から、ロッテルダムのほうが先に描かれたと考えられている。
来歴もよく残っている。1640年にルーベンスがアントウェルペンで没したとき、この絵は彼自身の家にあった。スペイン王フェリペ4世が遺産から買い取り、1656年にはエル・エスコリアルの香部屋に掛かった。ナポレオンの時代にスペインを出て、フランスとイギリスの手を経て、ロッテルダムの収集家ウィレム・ファン・デル・フォルムのものになる。その財団が1972年からボイマンスに寄託している。現在は収蔵庫にある。




