
Joseph Wright of Derby · PD
燐を発見する錬金術師
作品情報
ストーリー
1660年代、ドイツの錬金術師ヘニッヒ・ブラントは、金を作ろうと大量の尿を煮つめていた。金は得られなかったが、その残りかすから、暗闇で青白く光る未知の物質が現れる。のちにリンと呼ばれる元素だった。ジョセフ・ライトはこの発見の瞬間を、100年ほどのちの1771年に劇的に描いている。錬金術師は薄暗い実験室でひざまずき、光を放つフラスコを見上げて祈るような姿だ。光源は画面の中の物質そのもので、顔も壁もその冷たい輝きに照らされる。ライトは工場と科学が芽吹きつつあったイングランド中部の町ダービーに生きた画家だった。月に一度集まって実験や発明を語り合う学者や実業家たちと、彼は親しく交わっていた。




