
Giovanni Battista Tiepolo · PD
ファラオの指輪を受け取るヨセフ
作品情報
ストーリー
物語は『創世記』から来ている。ヘブライ人の囚人がファラオの夢を解き明かし、たった一朝のうちに牢から引き出されて、王に次ぐエジプト最高の実力者になる。ティエポロが捉えるのは、指輪が手から手へ渡る瞬間、役職の印章がヨセフに授けられる場面だ。彼は1733年ごろヴェネツィアでこれを描き、古代エジプトの宮廷を自分の街の過去の絹と大理石でまとわせた。およそ150年をさかのぼり、ヴェネツィア黄金時代の巨匠パオロ・ヴェロネーゼに立ち返っている。冷たく明るい色彩と、ぎっしり詰まった芝居がかった配置は、そのまま彼から来ている。このときティエポロはまだ三十代で、その名をヨーロッパ中に広める天井画のはるか前だった。絵はいまロンドン南部のダリッジ・ピクチャー・ギャラリーにある。その基となった遺贈から、1817年にイギリス初の、絵画のためにわざわざ建てられた公共美術館が開館した。




