
Anthony van Dyck · PD
ニコラス・ラニエ
作品情報
ストーリー
ニコラス・ラニエはイングランド王チャールズ1世の宮廷楽長であり、王のためにイタリア絵画を買い付けた代理人のひとりでもありました。とりわけ有名なのが、1620年代末のマントヴァのゴンザーガ家コレクションの購入です。古い言い伝えでは、王はこの肖像を見て、ヴァン・ダイクをロンドンに呼びたいと思ったといいます。美術館はこの絵を、画家が実際にイングランドへ渡った1632年頃のものとしていますが、ラニエがアントウェルペンを通った1628年とする説もあります。ラニエは廃墟と広々とした風景を背に立ち、北イタリアのルネサンス肖像画にならった構成は、王とヴァン・ダイクがともに愛した画家ティツィアーノへのオマージュです。絵はチャールズが処刑されるまで王室コレクションにありました。1649年11月2日、没収された王の財産が処分されていくなかで、ラニエは自分の肖像を手に入れています。




